目次
Surface Pro 3にUbuntuをインストールする
私はWebエンジニア 兼 マーケッターを行っているので、開発に便利なLinux系と広告管理に便利なWindowsを共存させています。
今まではVaio Pro 11で頑張っていたのですが、さすがに1年半ほど使っているため、寿命が来たかなーと思い、Surface Pro 3を購入しました。
そこで、現在の環境と同じWindowsとUbuntuのデュアルブート環境を構築していこうと思います。
目標
- Ubuntu 15.04をインストールする
- パーティションを切ってWindowsと共存する
- UbuntuでSurfaceの機能を使えるようにする(タッチパネルなど)
端末情報
- Surface Pro 3 Intel Core i7 / Mem 8GB / SSD 256GB
- Ubuntu 15.04.01 LTS 64bit
- Surface Pro 3 用タイプ カバー
用意しておくもの
- USBメモリ
- USBキーボード
- USBハブ
インストール実行
ステップ0. 前準備
USBメモリにUbuntuのインストールディスクを作成します。
また、USBハブとUSBキーボードを購入しておくことをオススメします。
Ubuntuをインストールした段階ではTypeCoverが正常に動作しません。
そのためにUSBキーボードを持っておくと便利です。
ステップ1. Ubuntu 15.04 日本語 Remixをダウンロード
にアクセスし、どこからでもいいのでISOファイルをダウンロード。
私は一番上の「北陸先端科学技術大学院大学」様のサーバよりDLしました。
ステップ2. インストールUSBの作成
USBの作成にはUNetbootinを使いました。
でOSに合わせてダウンロードし、起動。
「ディスクイメージ」を選択し、先ほどダウンロードしてきたISOを指定する。
書き込み先ドライブに間違いがないことを確認して「OK」を押下。
これでインストールUSBの作成が完了しました。
ステップ3.Surface Pro 3のバックアップ
これから行う操作は危険を伴う作業となります。
万が一を考え、バックアップをとっておきましょう。
方法はMicrosoft公式ページに紹介されています↓
https://www.microsoft.com/surface/ja-jp/support/storage-files-and-folders/create-a-recovery-drive
※ OSレベルのバックアップとなるので、容量の大きいUSBを持っておく必要があります。
今回私はTranscendのUSB3.0対応 32GBのものを利用しました。
ステップ4. セキュアブートの停止
最近のPCはセキュリティ保護のため、PC の製造元から信頼されるソフトウェアのみを使って PC が起動されるようになっています。
今回はOSレベルのブートになるので、当然この機能が有効だと起動できません。
ということで停止を行います。
- 検索窓に「boot」と入力→「PCの起動オプションを変更する」を起動
- 「PCの起動をカスタマイズ」を選んで再起動
- 設定画面が出るので「トラブルシューティング → 詳細オプション → UEFIファームウェアの設定」を選択して再起動
- 今度は黒い画面が出てくるので、そこで「Secure Boot Controll」を「Disabled」に変更して「Exit Setup」を選択し再起動。
#一瞬真っ赤な画面になってびっくりしますが、仕様ですので気にしなくて大丈夫です。
ステップ5. パーティションの分割
Windows領域とUbuntu領域を分けるためにパーティションを分割する。
- 検索窓に「ディスク」と入力→「ハードディスクのパーティションの作成とフォーマット」を選択。
- パーティションの管理でCドライブを「ボリュームの縮小」を実行し、任意のサイズに変更する。
- 基本的に私はUbuntuメインになるはずなので、Windows領域は小さめに100GBほどに縮小する。
全然縮小出来ない時は…?
だいたいBitLockerというセキュリティ対策のドライブ暗号化機能が邪魔をしています。
一旦ドライブの暗号化を解除し、その後パーティションを縮小 → 暗号化機能を再度有効にする。
という手順を踏むことで縮小出来る領域が増えると思います。
私の場合「78GB」→「112GB」に増加しました。
それでも、目標のLinux領域「140GB」には届かないので、縮小できない原因のページファイルやシステム復元ファイルを一旦無効にし、削除する。
再起動後、縮小できる領域が増えているはず…。縮小したらきちんと復元ポイントとページファイルの設定は戻しておきましょう。
参考:http://www.pc-memo.info/windows8-1/996/
ステップ6. Ubuntu USBから起動する
ようやくインストールです。
ステップ2で作成したUSBドライブを刺した状態で、かつ”ボリュームのマイナスボタンを押したまま”Surfaceを起動。
そうするとドライブがブートし、インストールやドライブから起動するような選択画面になります。
さっそく「Install Ubuntu」を選択してインストール手順に従い進める。
注意
OSをインストールする際「Windows Boot Managerと〜」を選択してもVaio Pro時代は上手くデュアルブート出来なかったので、一番下の「Something else」を選択しましょう。
パーティションの設定
ステップ5で縮小したディスク容量が空き状態になっていると思います。
そこにUbuntuをインストールしていきましょう。
空き容量を選択し「+」ボタンを押下。
使用するパーティションの容量を編集。
(Swap領域のため、メモリの2倍くらいの容量を空けて設定しました。)
その他の設定は
- 基本パーティション
- 先頭スペース
- 利用方法:Ext4
- マウントポイント: /
にする。
次にスワップ領域の設定です。
同じく空き容量を選択し「+」ボタンを押下。
とりあえず容量はメモリの2倍程度にする。
利用方法を「スワップ領域」に変更してOKを選択。
以上でパーティション設定は完了です。
ステップ7. 起動確認
インストール作業は上記で完了です。
本当にデュアルブートされているかをチェックしましょう。
再起動して、OSの選択画面(grub)が出てきており、Win/Linux両方の起動が出来ればOKです。
もしデュアルブート出来ない場合…
私の環境では、通常インストールするだけでデュアルブートの設定がされましたが、もし上手く行かない場合はgrub2の設定を手作業で行ないましょう。
Try Ubuntu~で、USBドライブからUbuntuを起動した後、ターミナルを開き下記コマンドを入力します。
sudo apt-get install grub2-common sudo update-grub2 sudo add-apt-repository ppa:yannubuntu/boot-repair sudo sh -c "sed -i 's/trusty/saucy/g' /etc/apt/sources.list.d/yannubuntu-boot-repair-trusty.list" sudo apt-get update sudo apt-get install boot-repair sudo boot-repair
そうすると、GUIアプリが立ち上がりますのでその中の「Recommend Repair」を選択してオススメ設定に任せてしまいましょう。
ステップ8. Ubuntu上でハードウェアの設定
Ubuntu上でSurfaceのハードウェアを正しく認識できるように不足しているドライバたちをインストールしていきます。
ファン
sudo apt-get install -y lm-sensors sudo sensors-detect
いろいろとスキャンし始めるので、盲目的にYesを押せばいいと思います。
BlueTooth
git clone git://git.marvell.com/mwifiex-firmware.git mkdir -p /lib/firmware/mrvl/ sudo cp mwifiex-firmware/mrvl/* /lib/firmware/mrvl/
まとめ
Grubの設定をしなくても自動的にBootLoaderの設定が終わっていたので、だいぶ楽に設定が出来るようになったと思います。
しかし、まだTypeCoverのキーボード部分が動かないのでパッチを当てる作業などが必要になります。
公式でカーネルバージョン:3.19からSurface Pro3対応しました。と記載がありましたが、恐らくJISキーボードはまだ対応されていないのでしょう。
そのあたりも設定が終われば、またまとめてシェアしたいと思います。
追記
Type Coverまわりを動くように変更した記事を公開しました。
Surface Pro 3をUbuntu環境でキーボード(Type Cover)が正常に動くようにする方法